ロック・スターのDavid Bowie: デヴッド・ボウイが1月10の新月の日に69歳でガンで亡くなっていた。
新作「ブラックスター」を1月8日にリリースしたばかりの矢先の出来事で、正直ショックでびっくりしている。
「ジギー・スター・ダスト」、「シン・ホワイト・デューク(痩せた青白き公爵)」等、架空の存在を名乗り、
どんどんスタイルを変えていったボウイの在り方に、僕は共感する。
僕は、自分の存在の本質は芸術家気質でもあり、デザイナーと云う経歴もある故「作風が1つ」の職人気質には、
到底なれ無いタチだからである。
デザインでは、かつて、沢山のアイデアや作風で仕事をして来た。多くのアーティスト達は「作風」と云うものに縛られる存在も多いし、それに依存している人も多い。でも、飽きっぽいせいか「1つの作風みたいなもの」を持続する事は、僕には困難である。
そういうところにボウイとの親和性を感じるのである。
ボウイは、ある時は「グラム・ロック」の代表格、ある時は「フィラデルフィア・ソウル」的だったり「PUNK/NEW WAVE」だったり、ある時は「演劇的」たったり、はたまた「MTV:ミュージック・ビデオ的」だったりと、変幻自在なボウイであったが、やはりその稀有な存在感は、滲み出るもので「表面的な作風」では説明が不可能であろう。
ボウイは所謂「スーパー・スター」と云うより「メジャーなカルト」「鬼才」的な存在であると、自他共に認めており、その辺りも、僕の感性にはしっくりと来た。
ボウイの音楽との出会いは、1980年の「スケアリー・モンスターズ」で「NEW WAVE」の時代であった。
宝焼酎の「純ロック・ジャパン」のCMに出演している頃だから、40代半ば以上の方しか知らないかもしれないかもしない。
1967年の「デヴィッド・ボウイ」〜2016年1月10日にリリースされたばかりの「ブラックスター」まで、沢山のアルバムをリリースして来たが、僕の中では1977〜1979にブライアン・イーノ:Brian Enoと共作の「ベルリン三部作」と言われる「LOW:ロウ」「Heros:ヒーローズ」「Lodger:ロジャー」辺りを一番聴いただろうか(中学〜高校時代)。
その後、皆さんの知っている「Let's Dance」では、ナイル・ロジャースのプロデュースにより「メジャーなロック・スター」となり、もう「メジャーなカルト」のボウイは姿を消し、僕も段々と、レコードもちゃんと聞かなくなっていった記憶である。
そのちょっと前、1983年に、大島 渚(監督)の「戦場のメリークリスマス」での坂本龍一、ビートたけし、等との
共演での「ジャック・セリアズ英国軍少佐」役の方の記憶の方が圧倒的に日本では多いだろうか。
まあ、映画自体も「カンヌ国際映画賞」出品作で、世界の坂本龍一は、あそこから始まった様なもので「英国アカデミー賞」を獲得。
まるで宇宙人の様な風貌のデヴィド・ボウイは文字通り「地球に落ちてきた男」であったが、宇宙に帰還した訳である。
合掌。
You can be "Heroes"
最後までお読みになって下さりありがとうございました。
感謝!
Brian Enoとの共作である名曲。
「ベルリン三部作」の中の「LOW」の中でもよく聴いた曲です。
「スケアリーズ・モンスターズ」。
その後にやって来たMTV時代の先を行っていましたね。
灰は灰に戻る(肉体は土に還る)